日本銀行が利上げ!住宅ローンはどうなる?
2025年12月19日の金融政策決定会合で、政策金利が 0.50% → 0.75% に引き上げられました。
預金金利の上昇や物価抑制といったメリットがある一方、住宅ローンを変動金利で利用している方は「今後の返済はどうなるの?」と不安を感じているかもしれません。
住宅ローンを利用している方の8割が変動金利を利用しているので、非常に多くの方が関心を持つニュースではないでしょうか。
ここでは、日本銀行の利上げが住宅ローンに与える影響を簡潔にまとめます。
変動金利を利用している方への影響
返済額はすぐには変わらない
固定金利の場合はもちろん影響はありませんが、変動金利の場合は返済額が高くなることが予測されます。
しかし、それは今すぐではありません。
多くの銀行で、変動金利の毎月の返済額自体の変更は5年に1度です。
契約後、最初に迎える 10月1日 を1回目として、5回ごとに迎える10月1日に見直されます。いつ返済額が変わるかは契約年月から計算して確認しましょう。今すぐ影響はありませんが、返済額の増加に備えて家計の見直しは不可欠です。
返済額増加の上限は125%まで
5年ごとの見直し時に返済額が増える場合、最大125%までとなっています。
例えば、現在の返済額が10万円なら、上限は12.5万円です。
ただし、この125%ルールで返済額が抑制されたとしても、返済期間中に完済する義務は免れません。金利上昇が続き、125%ルールが適用された場合、元金の減りが遅れ、利息負担も増えます。その分は最終返済時にまとめて支払う必要があります。その場合、老後資金の取り崩しや、最悪の場合は自宅売却のリスクもあります。返済計画の確認をしましょう。
住宅ローンを検討中の方への影響
固定金利を利用する場合の影響は既に出始めています。
固定金利は、日本の10年国債の利回りを基準にしていますが、2025年12月22日の終値で2.080%となっています。日本銀行の利上げに加えて、高市政権の積極財政による財政悪化懸念から、10年国債の利回りは上昇傾向です。
2024年12月30日の終値は1.090%、2025年6月30日の終値は1.420%でしたので、連動して固定金利も上昇しています。
変動金利への影響は少し遅れてやってくることが予想されます。
多くの銀行では、住宅ローンの基準金利の見直しを4月と10月に行っています。
変動金利の場合は、この基準金利から優遇幅を引いて、顧客ごとに実際の適用金利が決まります。
公務員の方、上場企業勤務の方などはこの優遇幅が大きくなる傾向があり、他の方より低めの金利で住宅ローンを組めることが多いです。
今回の利上げが住宅ローンの基準金利に反映されるのは、早くても次の見直しである2026年4月以降になる可能性が高いです。
2025年1月の前回の日本銀行の利上げ時(0.25%⇒0.50%)も、多くの銀行で基準金利が4月に引き上げられました。
固定金利と変動金利の特徴
固定金利
- 返済金額がずっと変わらないため、将来設計が立てやすい。
- 利下げが続いた場合であっても返済額は下がらない。
- 変動金利と比較すると借入時の金利は高くなるため、借入当初の負担は確実に大きくなる。
変動金利
- 金利変動に応じて5年ごとに返済額が見直されるため、利上げが続くと収支のバランスが崩れる可能性がある。
- 利下げがあった場合は、返済額も低くなる。
- 固定金利と比較すると借入時の金利は低くなり、返済当初の負担は確実に抑えられる。
住宅ローンは、多くの場合35年以上の長期契約となります。その期間の日本銀行の利上げペース、あるいは利下げに転じるかどうかは誰にもわかりません、そのためどちらが有利か断定することも出来ません。どちらにもメリット・デメリットがあるため、自身の考え方や人生設計に合った選択が重要です。
賃貸住宅への影響も考えられます
賃貸にお住まいで住宅ローンを組んでいない方は、日本銀行の利上げとは無関係だと安心されているかもしれません。しかし、完全に影響がないとは言い切れません。
賃貸住宅もオーナー(大家さん)が、ローンを組んで返済しながら賃貸経営を行っているケースがほとんどです。銀行への返済負担が増えて賃貸経営が圧迫されると、更新のタイミングで家賃の上昇ということもあるかもしれません。
まとめ
社会で生活していくうえで、住まいは必要不可欠です。自宅をローンなしで購入していない限り、住宅ローンでも賃貸でも、利上げは長期的には私たちの生活に大きな影響を及ぼします。
いずれにしても、今すぐに収支が変化するわけではありませんが、早めに家計全体の見直しを考えることは必須です。
場合によっては、住宅ローンの借換え、レートダウン交渉、繰り上げ返済、変動金利から固定金利への変更など、住宅ローン自体の見直しも考えられます。